“レジオマリエ”は、カトリック教会の承認を受けた信心団体、活動グループです。
その起こりはごく慎ましいものであり、あらかじめ計画され組織されたものではなく自然に発生しました。
1921年9月7日、聖母マリア誕生の祝日の前夜8時に15人の婦人達が古いカトリックセンターに集まり、無原罪の聖マリアの像を囲んで跪き、祈ったことから始まりました。
聖母マリアと共に働くレジオマリエの最初の集まりが、マリアの誕生日の前夜に始まったということは象徴的であり神の配慮と思われます。
1925年11月、ブランク・ダフ氏は“あわれみの聖母会”を“レジオマリエ”と名付けました。彼は古代ローマの軍隊の熱烈なファンで、レジオマリエの組織と名称をそのモデルに従って構成しました。 そのため今日では、反軍団主義と形式的な組織に対するアレルギーは否定できませんが、創立者の精神を知ることが必要だと思います。
ローマの軍団の精神は、権威に対する服従、障害に出会ったときの不屈の勇気、困難に際しての忍耐力、最も小さな義務をもゆるがせにしない忠誠心などに要約することができます。
ダフ氏は、レジオマリエがローマの武器の代わりに、聖霊の導きと神のみことばによって愛と優しさに満ちた奉仕をマリアと一致して行おうとしたのです。
日本では、1948年5月長崎の教会にオーストラリア人の神父によって初めて“キリスト信者の助け”の“マリア”が設立されました。
現在、165の支部、約1,500人の活動会員と約5,000人の賛助会員がいます。

信者の聖性を目指しながら、小教区の司祭の指導のもとに自分の洗礼と堅信による福音宣教の使命を果たすために、マリアと一致してキリストの救いの希望と喜びをまだ知らない人々に伝えることです。
その方法は絶えずマリアの取り次ぎを願いながら、マリアの生き方に倣い、できるだけ謙遜に人々への奉仕に生きることです。
教皇ヨハネ・パウロ2世の使徒的勧告「信徒の召命と使命」の中に次のように述べられています。「家庭の仕事もその他の仕事も決して霊的生活と無関係なものではないと言われています。また、 信者の生活の一貫性は非常に重要です。実際、信者は毎日の職業生活、社会生活にあって、聖化されなければならないのです。従って、自分の召命にこたえて自分の毎日の活動を神との一致の機会、み旨の達成の機会、 人々への奉仕の機会、キリストにおける神との交わりに人々を導く機会とみなさなければなりません。信者は聖性への召命に気づき、それを生きなければなりません。」

その精神は、神の恵みによってすべての者の中で最も謙遜に神に仕えているマリアの生き方そのものです。
“わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。”(ルカ1,38)
マリアほど、神から信じがたいお言葉を聞いた人はいません。マリアほど、ただ神の言葉のみにすべてをゆだねる生き方をした人もいません。